アシュラン
全国48万人が認めた
本物のクオリティー
徹底した「信頼」戦略で
事業拡大するアシュラン
「一人ひとりが輝くために」
06年11月に完成した事務棟(福岡県大野城市)
|
基礎化粧品の企画、開発から製造、販売までを手掛けるアシュラン(福岡県大野城市、東孝昭社長)。順調な業績拡大を支えるのは、独自のセールスプログラムと会員制による無店舗販売制度である。商品の高いクオリティーは、48万人(07年9月現在)という会員数が実証しており、会員との信頼関係の構築と地域社会への貢献により企業価値も高めている。
信頼される企業を目指し
「見せる会社」づくり実践
昼休みは休憩室で親子一緒に昼食
|
創業12年目の05年7月、自社工場(佐賀県鳥栖市)の竣工、ならびに、関東支店(千葉県船橋市)を移転・建設。06年11月には、約5万平方メートルの広大な土地に事務棟と配送センター、託児所を併設する新社屋を移転・建設。さらに今年7月には、この同じ敷地内にセミナー棟が完成と、「ここ数年間は、アシュランにとって大きな転換期でもあった」(東孝昭社長)。短い期間でこれだけの事業を実現したのは、「会員制販売を採用している当社にとって、何よりも大切なものをよりいっそう獲得するため」でもあった。
では、同社にとって何よりも大切なものとは何か。それは、「お客さまからの信頼」である。つまり、「真に消費者の立場に立ったビジネスとは、品質の高い商品をリーズナブルな価格で提供することに尽きる。一方で、商品情報を伝える最良の方法は、友人や知人といった信頼できる相手からの『クチコミ』と考える。こうした思いから、当社はコミュニケーションビジネスを採用し、会員制による販売を実施している。誰もが納得できる商品を、当社が責任をもって提供することでさらに信頼が深まり、新たなコミュニケーションへとつながっていく」というわけだ。
子育て中の社員も多数活躍中
|
他方、東社長は、「当社のように無店舗のコミュニケーションビジネスを採用している企業が、一般企業と同等の認知をいただくにはまだ時間を要する」とも語る。だからこそアシュランでは、その認知度を少しでも高め、信頼を深めるため、他の企業に先んじて「見える会社」「見せる会社」づくりに取り組んでいる。新社屋およびセミナー棟には、それを具体化する様々な工夫が施されている。
敷地の一番東に位置する事務棟は「優しさのある柔らかなデザイン」をコンセプトとする。2階吹き抜けで開放的なエントランスホール、歩きやすさを考慮して幅を広くとった廊下や段差の低い階段、館内はすべてバリアフリーなど、訪れるすべての人に優しい造りとなっている。さらに、敷地内を緑豊かな環境にするために建物の地下に駐車場をつくり、地上は数百本の樹木を植えて森のような庭園となっている。
子どもたちを応援する社会貢献活動
|
個人情報を扱う企業にとっては細心の注意が求められる情報管理についても、厳重なセキュリティシステムを完備したサーバ室を設置。同システムは、来館者がさらに信頼を深める要因にもなっている。配送センターは最新鋭の検品システムを導入し、出荷ミスゼロに取り組んでいる。
また、「見せる会社」づくりは、05年7月、佐賀県鳥栖市に完成した自社工場でも具体化。「見せる工場」として全会員に公開している。これは、「大切な肌に直接つける化粧品が、どのような場所でどのようにつくられているかすべてをお見せすることで、きれいになれるという確信を持ってお手入れを楽しんでいただきたい」という思いも込められている。
厳重なセキュリティ完備のサーバ室
|
最大2トンの真空乳化釜が4基あるほか、基礎化粧品をつくる工場としては国内最大級の規模を持つ同工場は、医薬部外品製造工場として認可されており、衛生管理も徹底している。製品をつくる機械は、これ以上は分解できないというところまで分解し、日々2〜5時間をかけてボルトひとつに至るまで洗浄している。また、環境のことを考えて、製品に使用する純度99.9%の純水は、薬剤を使わずに製造できるEDI装置で製造している。
今年7月に完成したばかりのセミナー棟は、約800人の収容が可能で、最新の音響設備を備えたホールのほか、会員の勉強会を開催する部屋としても使えるセミナー室を4室完備。ホール両側には開放的なホワイエ(休憩室)があるほか、大人数にも対応できるようお手洗いも数多く設置。遠方からの来場者のためのロッカールームもあるなど、機能的にも非常に優れた施設内容となっている。
働きやすい職場環境の
一環として託児所完備
足腰に負担の少ない環境の配送センター
|
「信頼される企業になるために、もう1つ大切なもの。それは快適な職場環境」と東社長。この発言には、「常に、会員の方々に喜んでいただくためにも、仕事上のミスは許されない。少しでもミスが出ないように環境を整備することは、企業にとって最低限の責務」という東社長の経営哲学がある。そこで、企業内託児所を開設したり、立ち仕事をする社員らが休めるよう和室の休憩所を工場に設けたりしている。これらも、働きやすい職場環境づくりの一環だ。
配送センターとセミナー棟の間にある託児所は延べ床面積約330平方メートルで、「森の中のログハウス」をイメージして、杉やヒノキといった天然木をふんだんに使用。館内は、雨の日でも存分に遊べるプレイルームのほか、中の様子が分かるように周囲がガラス張りになった乳幼児室、学習室のほか、トイレも成長に合わせて使えるよう配慮されている。
また、子どもたちは昼休みに、配送センター2階の休憩室で親と一緒に昼食をとることができる。社員らが、安心して仕事に専念できる環境づくりにも一役買っている。託児所は関東支店にもあるほか現在、鳥栖の自社工場でも建設が進んでいる(今年10月末完成予定)。
森の中のログハウスをイメージ
|
アシュランが働きやすい職場環境の整備の一環として託児所を整備するのは、社員が安心して働ける職場環境を拡充することで企業への信頼が高まり、ひいては企業価値を高めるため。また、会社をよく知る社員が出産、子育てのために退職してしまうことなく、継続して勤務することで、会員の方々に信頼していただける対応もできる。さらに、こうした効果に加えて、「企業が果たすべき地元への社会貢献」という側面も持つ。「ご縁があって当社は大野城市という場所に進出することができた。それならば、雇用創出という観点から少しでも市のお役に立ちたかった。特に、働きたくても小さな子どもがいて働けないという女性に来ていただきたいという思いがあった」と東社長は語る。
また同社では08年秋までに、会員や見学者を対象にしたレストランをオープンする計画も持つ。「ピザやパスタ料理を中心としたイタリア料理をメインに、ビュッフェスタイルで気軽に楽しんでもらえる空間にしたい」と東社長。さらには、カフェコーナーも併設したベーカリーショップを建設する計画もある。同社が最も重要視するコミュニケーションを基盤とした企業価値や信頼を創造する仕組みづくりは、単なる理念だけにとどまらない。
佐賀県鳥栖市にある自社工場
|
千葉県船橋市にある関東支店
|
今夏完成したセミナー棟
|
約800人収容可能の大ホール
|
一人ひとりが輝くために
企業責任を徹底して実践
託児所は働きやすい職場環境の一環
|
アシュランは、「海外の子どもたちの生活風景を見て、日本の子どもたちが何かを感じ、何かを考えつき、何らかの希望や情熱を持ってくれれば」との思いで、01年11月から「未来の主役〜地球の子どもたち」(テレビ東京系列)の協賛スポンサーを務めている。今年8月1日で放送300回を迎えた同番組は、当初、TVQ九州放送(毎週水曜19時55分〜20時)のみでの放送だった。しかし現在は、テレビ愛知、テレビ北海道など民放5局にまで広がっている。毎年、こどもの日には特別番組(55分間)として放送されているが、06年放送分の特番は、同年の日本民間放送連盟賞の特別表彰部門(青少年向け番組)で優秀賞を受賞。これを記念して、今年の成人の日に再放送された。また、同社では、これまでの放送から20話を収録した同タイトルのDVD(第1巻)も販売している。
育てた野菜はみんなで料理する
|
また、今年4月26日に国からの許可を得て、「財団法人アシュラン国際奨学財団」を設立した。「日本との経済格差が大きすぎて、日本に留学しても生活することに精一杯で、勉強どころではない優秀な留学生がたくさんいる。そんな学生たちに勉強に専念できる環境づくりの手助けをし、祖国へ帰った後も日本を忘れないで仕事をしてくれたら」という願いが込められている。
今年度は30人の留学生に支援を実施。東社長は、「できるだけ早期の段階で100人にまで支援の輪を広げ、アジア諸国の優秀な若者らが夢を実現できるお手伝いがしたい」と今後について抱負を語る。一方で東社長は、「本当に支援を必要としている人たちが快く勉強に打ち込むためには、支援する側が大げさにしないことが大切」と、姿勢はあくまでも後方からの支援に徹する方針だ。
国の許可を得て設立した「財団法人アシュラン国際奨学財団」
|
アシュランの社会貢献活動はこれだけではない。アジア太平洋こども会議支援の会、交通遺児育英会、あしなが育英会、日本盲導犬協会、そのほかヤフードームに105席のアシュランシートを設置し、少年野球チームや施設の子どもたちにプロ野球観戦の機会を提供するなど、多くの支援・貢献活動を行っている。東社長は、「これからも地道でも長く続けられる寄付活動を国内外で続けていきたい」と語る。一方で、「こうした社会福祉や教育に支援できるようになったのも、会員の皆さんのご支援やご協力、そしてご理解をいただけたからにほかならない。深く感謝するとともに、これからもご支援、ご理解を賜りたい」と、会員への配慮も忘れない。
94年の創業以来、独自のコミュニケーションビジネスに徹することで着実に業績を拡大。商品のアイテム数は10品目ながら、07年6月期決算では売上高289億円を達成したアシュラン。08年度の売上目標は約14%増の330億円を見込むが、「当社にとっての主役は、会員の皆さんであり、社員である」。「ASSURANCE」とは、「確信」を意味するフランス語。すべてに確信できる会社であり続けるために、東社長は「一人ひとりが輝くために応援していくことが当社に課せられた使命であり、これからも着実に実践したい」と、真の企業価値創造を実現するための夢を語る。
|