2007年9月号180ページに掲載
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大手損保 2007

損害保険ジャパン

信頼回復から持続的成長へ

杉下孝和・常務執行役員九州本部長とスタッフ

支払いのサービスセンター強化

 06年度は6月に金融庁からの業務停止処分を受け、2週間にわたって保険業務が一切できないという大変な試練を経験することとなった。これを数字面から見ると収入保険料で大幅な減収が見込まれ、年度末での厳しい決算が予想されたが、実際には全社で1.1%減、九州では0.7%減にとどまった。
 「全社員、代理店さんがお客さまに対して誠心誠意尽くした結果であり、特に九州は全国でも最も低いマイナス幅だった。九州各地の代理店さんは、地元の皆さまからの信頼も厚く、それぞれの連携も密であり、当社とのきずなも非常に強い」(杉下孝和・常務執行役員九州本部長)ことが大きな力となって、苦境を乗り越えた。
 そして新体制となった佐藤正敏社長の下、同社が注力しているのが「損保ジャパン再生プラン」であり、今年度のテーマは、「信頼回復から持続的成長へ」。この実現のため5つの重点項目を挙げ取り組んでいる。その1つが事故が起こった後の支払いに携わるサービスセンター部門の強化。より迅速・適正な処理を進めるため、一段と人を厚く配した。
 代理店との共生もこれまで通りウエートを置いていく。今年10月から郵便局での損害保険の窓口販売がスタートし、さらに12月には銀行窓口販売の全面解禁が予定されているなど、損保商品の販売チャネルがますます多様化・拡大する中、「今まで当社を支えてきていただいた代理店さんとは、今後も力を合わせてやっていきたい」(同氏)考えである。

女性管理職を2ケタ台に

 また、社員、代理店の教育にも注力。今まで3カ月間にわたり本社で行っていた新入社員教育を今年度から6カ月間とし、より時間をかけ教育したうえで現場へと送り出していく。これとともにそれぞれの役職ごとの研修もより充実させている。
 さらに人材面では、女性の活用に一層力を入れ、制度の充実とともにその活躍の場を広げていく。商品開発や販売方法などでも意見を生かしながら、女性管理職自体も既に12名登用している。こうした主な取り組みでがっちりとした会社の基盤を固め、一方で誰もが自由に意見を言え、いきいきと働く組織を目指している。

九州でナンバーワン回復を

 「支払い漏れを起こしてしまった反省の1つは、商品自由化後の激しい競争の中で、いろいろな特約を付加するなど、商品がどんどん複雑化していったこと。これを現在、できるだけ分かりやすいように顧客本位に全面的な見直しを図っている最中である」(同氏)。
 その他の事業では、損保事業に次いで第二・第三の収益事業と位置付けている生命保険事業、確定拠出年金(DC)事業に、経営資源をさらに投下し、取り組みを強化していく。
 同社にとって九州は、伝統的に顧客からの強い支持を得ているエリアであり、その収入保険料規模も1500億円に上っており、全国の中でも一番大きなボリュームの地区本部となっている。「九州ではかつて20年間業界トップの座にあり、今後より一層がっちりとした基盤を固めながら、またナンバーワンを取り戻せるよう取り組んでいきたい」(同氏)。

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