2007年8月号106ページに掲載
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ジャスマック


葛和伸隆社長

地域との共感に基軸を置き
「心のエネルギー」を高めていく


地元で愛される一番店から
「食文化のクロスオーバー」

 地域との共感に基盤を置く、価値創造ビジネス」。
 ホテル・飲食店を運営するジャスマック(福岡市)の事業理念は、葛和伸隆社長のひと言に集約される。
 建築界の世界的巨匠、故アルド・ロッシが手掛けた「ホテル イル・パラッツォ」と「門司港ホテル」は、それぞれ博多・中洲や関門海峡を借景として独自の存在感を主張。
 宮崎山形屋新館やサンリブくりえいと宗像店に開店したバイキングレストラン「アレッタ」は他県の商業施設からの出店依頼が引きも切らない。
 一連の施設展開に、あえて「営業はかけない」。出店するエリアとの「理想の共有」を重要視するためだ。 例えば宮崎山形屋。2カ月間、宮崎市まで出向き、同市の若手経営者たち150人と情報交流の場を重ねた。
情報の発信・交流拠点であり、ここに集うすべて人の感性を刺激する

 同市の近未来像を描き、永続的な市街地活性化に向けた店舗戦略を練り上げるためだ。ここでは同市の歴史や風土に根差し、地場で永く支持される、地域一番店こそ、両者の理想像として共鳴。同時に、抜本的な町おこし策として重視するのが「食文化のクロスオーバー戦略」。宮崎の農家や畜産業者などとパイプを築き、全メニューで地元食材を生かす。
 一方、門司港ホテルで宮崎食材フェアを開催。県域を越えた食文化の発信・交流から、「双方の地域への観光や集客効果まで見込めるはず」とにらむ。その視座の延長線には、地場商店街から産業の活性化までが映っていることは言うまでもない。
 さらに同様の「クロスオーバー」拠点としては、ホテルも有望だ。

「第5」のホテルは、5感に訴求
するアート・ギャラリーから

 2007年6、7月と相次いでオープンした「5th HOTEL WEST ・EAST」はシティ、ビジネス、ファッション、デザイナーズホテルに次ぐ「第5」のホテル。福岡と他都市の「サブカルチャー・クロスオーバー」を目指す。 ホテルのロビーから室内まで地元のクリエーターの写真が飾られている。人物・風景・建物をテーマに自由に表現。ホテルは「次代に向けた才能の発表・発掘空間」となる。東京から来福する広告・報道など、メディア業界関係者の目にとまる機会を開く。
 特に、同社のホテルはアートディレクターや写真家など著名芸術家の固定客が多いことでも有名。
 チェックイン・アウトは5つのタイムゾーンを設定し、滞在・宿泊客の時間と都合を優先したホテルとして、従来なかった満足と価値を醸成する。
 レストラン、ホテルともにエリア最大の集客装置であるのは言をまたないが、その過程に多様な仕組みと仕掛けをしつらえ、利用者の「心のエネルギーを高める」ことに尽力している。

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