2007年3月号98ページに掲載
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好景気始動を受け、活性化する自治体の企業誘致

長崎県

「優秀な人材確保が容易自動車関連にも注力」


自動車関連産業などの進出、育成で支援策を強化

松尾 貢
企業振興立地推進本部長
 長崎県企業振興・立地推進本部は2007年度から県外からの進出企業や県内企業への支援を手厚くしていく。まず、県内企業の自動車分野参入を支援する目的で、「自動車関連産業振興協議会」を立ち上げる。既存の自動車関連26社と参入に関心を持つ24社を合わせた地場企業50社に呼びかけ、自動車部品の加工・製造に関するセミナーを開催、県内外部品メーカーを視察するなど、まずは専門知識の吸収から突破口を切り開く。
 設備投資支援策として県がリースする賃貸工場を市・町などの工場適地に建設する制度を新設したり、誘致企業への補助金の上限を30億円、県内企業で11億円に引き上げる。地場企業の取引拡大支援策として、これまで成果を出してきたビジネスマッチングフェアを今後も継続し、自動車産業振興の九州7県連携にも積極的に参加。1月の北九州市、2月の愛知県で行われた7県合同の展示商談会に出展した。さらに「チャレンジ総合支援事業」として、企業が新分野(自動車部品)に進出するため、技術習得を目的とする研修や訓練の経費の一部を補助する制度を新設する予定だ。
 10カ所ある工業団地はほぼ売却済のため、新たに、佐世保市の「佐世保ニューテクノパーク」にベンチャー企業を育成する「佐世保情報産業プラザ」と工業団地(6ヘクタール)を07年度中に建設。また、波佐見町では約20ヘクタールの工業団地を09年度までに造成するなど、産業団地の整備、拡大を急いでいる。
 同県の製造品出荷額は06年度が前年比17%増の約1兆4900億円。松尾貢・同本部長はこれについて「県内製造業の比率はまだまだ低い。今後3年間で2兆円を目標に第2次産業を増やしていきたい」と意欲的に取り組んでいる。

新卒者数約2万1000人優秀な人材が豊富

●既存の産業団地では土地の賃貸制度もあり、進出企業には有利
 こうした支援・育成策に加えて、ここで長崎県の特長にも注目してみたい。九州に進出する企業が進出理由として第一にあげるのが「雇用面の優位性」。その条件を最も満たしているのが長崎県である。(毎年の新卒就職希望者数:約1万人)
 また、工業高校の第3種電機主任技術者合格者数で3年連続1位をキープするなど、高校生が各種資格試験でレベルの高さを実証しており、優秀な人材が豊富。大学・短大が14大学と多く、高校は公立・私立で計82校。工業系の大学、高専、高校だけで2200人近い新卒者を輩出している(05年3月末)。さらに0.60倍という有効求人倍率(06年12月)をみても、企業が採用しやすい環境である。近年はコールセンターや自動車部品加工の会社の立地が進んでいる。(数値データは県調べ)

犯罪・交通事故死少なく安全・安心の長崎県

 同県の犯罪率は人口10万人あたり753.8件で、犯罪発生の低さで全国3位(06年暫定値・警察庁調べ)。交通事故死者数でも59人と九州最少で、これも全国5位(同06年)。地震などの災害も少ない。人口あたりの病院の数も多く、転入者が安心して住める住環境の「長崎県」を全国の人が注目してくれる日も間近である。

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