2007年3月号96ページに掲載
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好景気始動を受け、活性化する自治体の企業誘致

福岡県

「アジアの一大自動車生産拠点へ向けメーカー、地場企業への支援を強化」


地場企業にビジネスチャンス到来

石井俊弘商工部長
 北部九州の自動車生産台数は昨年末100万台を突破した。
 福岡県では、03年2月から完成車メーカーを含む官民の推進組織「北部九州自動車100万台生産拠点推進会議」を設け、07年度を目標に「北部九州自動車100万台生産拠点推進構想」を推進していたが、1年前倒しで達成したことになる。
 このため同県では、昨年8月から次の目標となる生産台数を150万台に定め「部品の地元調達率70%」、「アジアの最先端拠点」、「次世代のクルマ開発拠点」とあわせて09年度を目途に「北部九州自動車150万台生産拠点推進構想」に取り組んでいる。
 同県の石井俊弘商工部長は「本県にとって自動車産業は、かつての石炭や鉄といった基幹産業にかわる本格的なリーディング産業。国際競争力があり部品点数が3万点におよぶなどすそ野が広く、地場企業にとっても大きなビジネスチャンス」と語る。というのも、生産台数150万台を達成するためには、地元調達率を高めていくことが不可欠であり、そのためには地場企業の取引拡大、新規参入が求められるからだ。
 同県では、地場企業の参入促進に向け、人材育成、技術支援、マッチングの強化の3つを柱に取り組んでいる。

人材育成、技術支援、マッチングで支援強化

取引拡大商談会は関連する企業同士を効果的にマッチングさせる
 まず、人材育成では、経済産業省の事業を活用し九州工業大学や久留米高専などと連携して自動車製造の基盤技術である金型、めっき、ゴムの中核となる人材を、県独自でも3次元CADの設計技術者を育成、07年度からはプラスチックでの人材育成も図る。
 技術支援では、経験豊かな自動車メーカーOBなどを企業に派遣し、コスト削減や納期短縮に向けた指導を行う「生産カイゼン指導事業」を昨年から始め、これまで22社で実施、現在も6社で実施中で引き続き11社が実施予定となっている。「自動車産業技術研究会」では、産学官で研究開発を行う4つの研究会を支援中で、そのうち2件は経済産業省の戦略的基盤技術高度化支援事業に採択された。また、中小企業の生産技術の高度化を支援するため最大300万円まで補助するほか、県工業技術センターに自動車部品の品質管理に必要な試験分析装置を設置するなど、地場企業を技術面からバックアップしている。 
さらに、1次部品メーカーから講師を招いて参入条件などの講習会を行い、昨年8月に開催した「参入促進会」の参加者は700名を超えた。07年度からは参入支援アドバイザーを設置し、技術力があり参入意欲の高い地場企業と1次部品メーカーなどとの橋渡しを行っていく。昨年4月には、商工部内に自動車産業振興を図る専門部署「自動車産業振興室」を設置して、各種施策を集中的に推進している。
 北部九州は今や愛知県に次ぐ国内第2の自動車生産拠点となっており「150万台構想」が目指す「アジアにおける自動車最先端拠点」がますます現実味を帯びてきた。

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