2006年3月号106ページに掲載
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好景気始動を受け、活性化する自治体の企業誘致

中小企業基盤整備機構

「全国産業団地の分譲ペースで約6割を占める人気の九州・山口」


自動車産業の進出で福岡県4団地が完売ペース

 九州・山口のの産業用地の需要が急速に高まっている。中でも中小機構の分譲(または賃貸)向け産業用地は、2005年の年頭に17団地の321ヘクタールだったのが、以後1年間で約100ヘクタールを分譲し、残りが12団地、約200ヘクタール。自動車・半導体関連の生産量の高まりを背景に、中小機構が05年に成約した全国の分譲用地のうち、九州・山口エリアが6割も占める好調ぶり。まだまだ進出が広がりそうな勢いである。
 中でも福岡県の団地は完売ペースで推移しており目覚ましい。県内にはトヨタ自動車九州や日産自動車の主力工場・九州工場があり、これに隣接する大分県中津市のダイハツ車体を含めた自動車生産台数は06年の生産計画で100万台を突破する見通しで、世界でも有数の自動車生産拠点となっている。
 こうした生産拡大に伴って部品工場の進出が加速、昨年宮田、白鳥の2団地が完売したほか、中泉B、漆生の2団地が完売を見込んでおり、トヨタ、日産の両工場に近い筑豊地区で残る団地は小竹団地の13区画のみ。「用地確保を希望する企業が後を絶たない」として残る好立地をめぐって競争が生じる人気ぶりで、同機構の北部九州の産業用地は不足状態に移りつつある。

進出企業が見逃せない立地、人材、物流の優位性

 進出企業にとって、九州という立地の持つポテンシャルはますます高まってきている。
 その理由の1つは、経済成長が著しいアジアに近いという地理的な優位性にある。
 物流面でいえば、昨年1年間で中国・韓国航路の伸びで博多港のコンテナ取扱量が過去最高を記録した。また、トヨタの愛知県内工場やトヨタ自動車九州が生産する完成車の中国向け輸出を博多港に集約するなど、中国や東南アジア向けの輸出入や企業進出が増え、貿易額はすでに北米地域を逆転している。九州は上海までの距離が1000キロに満たず、東京より近く、大阪よりもソウルが近いのだ。
 さらに九州は人材が豊富で人件費が安い。福岡県には15の理工系学部をもつ大学・短大、3つの高専があり、学生数が約4万3000人におよぶなど、東京に次ぐ人材育成県。また前述したように、中国・アジアに接する日本海側の港湾利用の需要拡大が見込まれる。このように九州には産業をサポートする物流インフラ、人材、立地、設備が整っている点も、進出企業にとって見逃せない大きな要素である。

アジアに近い好立地で交流、貿易に高い実現度

 平井俊則中小機構九州支部長代理は「アジア諸国が経済成長で元気なだけに、九州との経済交流や貿易などの実現度が高い」と認識、好立地である九州のメリットを積極的にアピールしている。
 同機構が九州・山口に展開する北部九州の小竹、大牟田、荒尾、伊万里、大分北部、山口県の山口テクノ、鋳銭司といった団地は自動車産業などに適地で、久留米ビジネスパーク、オフィスパーク大村、大分インテリジェントタウンなどの団地は、研究開発拠点として定評がある。資金力の弱い中小企業やベンチャー向けにはリース制度も充実している。大型分譲は残り少なくなっており、進出検討企業は早めに相談したほうがいいだろう。

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