2005年12月号161ページに掲載

consulting

未来市場を見据え、企業の「資産価値」を高めるコンサルティング

■朝日ビジネスコンサルティング■タナベ経営■総研
 一陽来復。地銀の不良債権処理、地場企業では経営合理化を経て、九州経済にはようやく、日が差しかけてきた。設備投資と個人消費に持ち直し傾向が見られ、前向きに先手を打つ経営に転じる企業が際立つ。特に長い間、事実上の塩漬け状態にあった不動産市場には、新しい価値観が付加されており、ここをベースとして、企業がもつ資産を総合的・多面的に見直す気運がうかがえ、冬至を前に、この回復基調には本物の予感がある。

経済の“時刻”は天空に新しい「土地神話」が始動

企業で究極の資産は「人材」であり、バリューの本質でもある
 いま、仮に経済の動きを時計の針の進みに例えると「九州経済の“時刻”は、ちょうど正午に差し掛かりつつあるところ」(江見博総研会長)といえるだろうか。
 不動産の鑑定評価や都市再開発を手掛けてきた同社では「都市部を中心に、不動産に新しい価値が加味されている」手ごたえを感じており、地価デフレで「失われた10年」のあとで、天空に陽光が向かう様子を見ているようだ。
 成長性が見込まれる不動産は、証券化やRIET(不動産投資信託)などの展開により“流動”産化。いまや、土地と建物は株式や債券と同じで、近未来の収益性を目して時々刻々、値付けを変えて流通する金融商品になっている。
そこでは収益還元法、DCF(ディスカウント・キャッシュフロー)法といった金融工学手法で「物件ごとに機能と品質が開発され、新市場が開かれる。バブル経済時とは異質な未来の『土地神話』」が生まれつつあり、コンサルティング企業でも、このトレンドをいち早く捉える向きがある。
 船井財産コンサルタンツ(東京都、平林良仁社長)は、全国最大級のスケールで(グループ企業32社)個人から企業までの資産運用を支援する。不動産でも基準価、路線価といった名目価格ではなく、「実需に根差した時価」を弾き出し、公正、明快、適正な不動産市場を形成するための「不動産ネットオークション」を提唱している。

時価・減損会計に即応して不動産と金融商品を展開

 九州管内の同グループ企業である船井財産コンサルタンツ長崎では、「ミドル・リスクでハイ・リターンの見返り」(中込重秋社長)をにらんで、オフィスビルや商業ビルに投資。本社フロアも拡大しながら、個人から企業まで、不動産と金融商品を組み合わせて総合的・多面的に提案できる態勢を整えつつある。船井財産コンサルタンツ福岡も同様に、企業の時価・減損会計に対応したアセット、プロパティーマネジメントを提供する。「売り上げや収益よりも財務バランスとキャッシュフローを重視した経営に組み換える」(篠原俊社長)ために、不動産はじめ企業資産の見直しを急いでいるところだ。
 いずれの立場からも冒述した不動産の金融商品化と同じで、これまでとは、180度方向転換した業務への取り組みが迫られている。まさに経営とは「変化適応業」ともいえるだろう。この辺り、朝日ビジネスコンサルティングの得意分野で、「変化の方向性を予見、対応策を素早く練り上げ、即応できる仕組みと仕掛けづくり」(小高喜久夫社長)に本領を発揮する。特に、ここ3年程は全国レベルで、3つの大変革の波が押し寄せることになるが、タナベ経営(大阪府吹田市、田辺次良社長)にはそのリスクへの対応策がある。

市場・環境の構造変化と経営リスクを管理する

この3年間、日本全土に3つのサプライズが同時進行する
 すでに2006年にかけても、少子高齢化と人口減少は待ったなし。さらに07年からは、団塊の世代(47〜49年生まれの年齢層で、全国に700万人)の大量リタイアが始まり、企業を取り巻く市場と環境は共に従来とは一変する。当然ながら「企業の全セクションで、業務の取り組み方を一新する必要がある」(小山田眞哉タナベ経営西部本部長)。この点で、タナベ経営では「リ・モデル(再設計)」というキーワードで、将来への指針を謳っている。
 こういった組織内外での変動リスクに合わせて危機を未然に回避し、万一、企業が不測の事態に陥っても、心強いビジネスパートナーとなるのが福岡県久留米市の日商保険コンサルティング。
 (1)労災、傷害などの人的リスクから(2)火災、現金運送などの資産(3)利益、費用から(4)PL(製造物責任)法、請負賠償などの社会賠償(5)信用取引などに対する危険に即応・管理して、すでに1000社強の顧客企業を誇っており、「あらゆる組織の『リスクマネジメント部』として機能する」(橋本 安彦社長)期待値は高い。
 さて、以下では、さらに個別のコンサルファームの素顔と真価にズームインしてみよう。

●ご意見・ご感想・情報提供はこちら
  (尚、無記名・連絡先のないメールは削除されます)