2005年12月号145ページに掲載
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今宿病院

忍耐と愛情のもと、時間をかけて傾聴、共感、受容による全人的なケアを

深堀元文院長

福岡市西区今宿2-12-7
TEL.092-806-0070
http://www.imajuku-hospital.gr.jp/

●診療科目 精神科・心療内科・内科
●診療時間 平日 9:00 〜 13:00
       14:00 〜 17:00  
      土曜 9:00 〜 12:00

 全国に先駆け、超高齢化(65歳以上の人口比率が21%以上)社会に突入した九州(同人口比率が21.4%)。
 私たちの心身のトラブルは、加齢に正比例して増加するため、日ごろからの、自らと家族のヘルスケアがいっそう大切になってくる。
 一方で、本人の基礎体力はもちろん、ビジネス上での地位、職場、さらには友人、知人まで、年齢を重ねるにつれて、私たちは失うものが多くなる。
 また中高年にさしかかると、高血圧症、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病が発病しやすくなるのも事実だ。
 こうした心身の問題に基づいて引き起こされる精神疾患に、「認知症」がある。

「認知症」は物忘れではなく誤認識からくる脳の障害

福岡市内から唐津市方面に向けて、車で約30分。明るい院内では、スタッフの対応もさわやかだ。
 65歳以上では10人中1人に「認知症」が見られ、75歳以上になると25%に認められる、との疫学調査データもある。ここで、銘記しなければならないのは、「認知症とは、単なる記憶力の低下ではなく、脳の神経細胞の脱落などで引き起こされる認識と判断上の障害」(深堀元文院長)ということ。
 例えば、(1)日付けや時間が分からなくなり、大切な約束をすっぽかしてしまう、(2)それまで大事にしていた物事から、家族の名前まで思い出せなくなる、(3)何回も同じ行動を取る一方、精神的な落ち込みが激しく、極端に外出しなくなる、といったことから日常生活に差し障りがでたり、周囲の人との摩擦が生じたりする。「認知症」につながる病気の50%は「アルツハイマー病」と考えられており、個人差はあるが、症状の全経過は10年前後が一般的だ。

在宅介護には限界あり 家族がダウンする前に

   ほとんどのケースでは、本人に自覚がなく、周りの仲間や家族から指摘されて気づく、といったところ。特に高齢者は、発病していても、その症状を伝えること自体ができないので、早期治療が間に合わず、重症化することさえある。
 先述3例は「中核症状」で、幻覚や妄想にとらわれたり、暴言、暴力を繰り返し近所を徘徊(はいかい)する「問題行動」まで伴うようになると、在宅介護にも限界があり本人より先に家族の方がダウンしてしまいかねない。
 臨床経験の豊富な専門医が必要で、「忍耐と愛情のもと、時間をかけて症状全体を聞き取り(傾聴)、共に傷みやつらさを分かち合い(共感)、全人的に受け止める(受容)ケア」が望まれているようだ。

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