2005年9月号92ページに掲載
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特集 総合エネルギー企業 九州電力

画期的システム導入で新サービスを提案
「九電ホームセキュリティ」

成長途上のホームセキュリティ市場に参入

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 九州電力グループは、総合エネルギーを始めとする4つの領域で事業を展開している。グループが持つ経営資源を活用して、お客さまのニーズに応える事業を展開するのが生活サービス事業である。今年7月29日、同社の「新規事業育成支援制度」による11件目の新規事業として、ホームセキュリティ事業を手掛ける新会社「九電ホームセキュリティ」(福岡市、粟屋茂社長)が誕生した。低コストによる高付加価値サービスの提供で、伸長する同市場でのシェア拡大を狙っている。

急成長のセキュリティ市場にIT技術を活用

 ピッキング強盗などの犯罪増加や少子高齢化の進展を背景に、「ホームセキュリティサービス」や「安心・見守りサービス」への社会的関心が高まっている。国内のホームセキュリティ普及率は、全4800万世帯に対してわずか約40万世帯(0.8%)。同市場は近年、毎年10%前後の成長を続けているが、欧米の普及率が10〜15%であることからも、今後2ケタ台のペースでの成長が見込まれている。一方、「安心・見守りサービス」は、ホームセキュリティと比べて規模は小さい。しかし、市場の伸び率は近年40%前後で推移。今後も約60%と高い伸び率が期待されている。
 こうした時代背景から九州電力の配電部では、エアコンなどの家電制御や防犯監視のホームネットワークの実用化について検討。03年3月には、福岡都市圏で高速ブロードバンドサービスBBIQの利用者50戸を対象に、この2つの分野とパソコン遠隔サポートの実証試験を実施した。その結果、ホームセキュリティのニーズが高いことが確認された。その後も検討を重ね、対象者を拡大したアンケートも数回実施。その結果を踏まえて事業化は可能と判断した。一方、「安心・見守りサービス」は、佐賀支店の管理職を中心とするワーキンググループにより新規事業として提案された。
 両サービスを提供する新会社は資本金1億円。グループ会社のキャピタル・キューデンが70%、ニシム電子工業が20%、警備保障会社のにしけいが10%をそれぞれ出資。従業員は15人で、営業開始は今年11月を予定する。

低コストで高付加価値サービスの提供を実現

 九電ホームセキュリティが手掛けるのは、一般家庭の防犯を目的とした「ホームセキュリティ事業」と高齢者や子どもなどの安否確認を目的とする「安心・見守り事業」。「今後の市場拡大が確実に見込める分野」である。というのも、同社が提供するサービス内容が既存会社では未開拓の分野であるためだ。
 同社が提供するサービス内容について説明したのが左図。両サービスでは、人感センサーが宅内の異常を感知した場合、自動的に利用者の指定先(パソコンや携帯電話など)に通知する。ブロードバンド回線であれば、通知により利用者は宅内のカメラ画像を確認できる。異常時以外でも任意に宅内の様子をカメラ画像で確認することも可能だ。警備会社系のサービスは異常発生時に、警備員が自動的に駆けつけるが、システム切り忘れなどによる誤作動で警備員の出動が不要なケースが多いという。同社の場合は、利用者が必要と判断した場合にのみ警備会社に連絡を取ればよい点が大きく異なる(別料金)。また、在宅時に非常事態が発生した場合、在宅者本人による緊急通報も可能だ。この充実したサービスを同社は月額2000〜4000円台という低コストで実現する。
 同社がサービス提供の対象とするのはホームセキュリティサービスが、夫婦共働きのDINKS世帯、独身ビジネスマンやOLなど留守がちな家庭や、盗難発生が頻繁に発生する地域に住むファミリーなど。安心・見守りサービスは、センサー型が高齢者と同居する高齢者が気になる共働き世帯や単身の高齢者世帯。カメラ型が昼間のペットの様子が心配な単身者や留守番中の子どもが心配な親など。同社では、当面の営業エリアを福岡市および周辺都市に設定。その後、順次九州域内へと拡大する予定。当初1年間での契約件数は1500世帯を目指す。
 同社の新規事業により、一般家庭に対する電気事業としてのつながりに加えて、オール電化やBBIQなどとあわせた生活支援サービスとしてのつながりが深まる。ホームサーバを活用した将来的なホームネットワークなどのサービス提供も見据えており、トータルソリューションサービスの足掛かりとしても期待されている。
(お問合せ先)
九州電力お客さま本部配電部内
九電ホームセキュリティ事務局
TEL:092−982−7967

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