2004年7月号158ページに掲載
▲扉に戻る

IR特集

サンクスジャパン
ジャスダック 銘柄コード7548

市場変化への「即応力」で、次代のドミナントを

西直樹社長

〒849-0917
佐賀市高木瀬町長瀬930
TEL.0952-32-6511

http://www.ds-direx.co.jp/
 サンクスジャパン(佐賀市)が展開するディスカウントストア「ダイレックス」が、次代のドメイン(事業領域)を手中にしている。
 2002年以降、同業者はもちろんホームセンターやドラッグストアなど他業態との低価格競争が激化し、折からの冷夏や長雨の影響もあり03年2月期は既存店売上高が前期比マイナスだった。しかし、これまで進めた既存店の見直しと新アイテムの導入策が見事に奏功。 早くも04年2月期には復調に転じ、「市場変化の予兆を読み取り、ユーザーニーズに即応するパワーがついた」(西直樹社長)
日配品、冷凍食品、青果などを導入。今後2年間の出店資金などには、佐賀銀行と三菱信託銀行を共同主幹事として、30億円のシンジケートローン(協調融資)契約を結んだ。
 (1)倉庫を置かずに問屋から直接仕入れる「ベンダー物流」により、(2)生活必需品をナショナルブランド主体で揃えることで、(3)どこよりも安いことをアピールする基本戦略に変わりはないが、さらなる差別化と個性化を急いだ。既存店の一部は、近くに移転して新装オープン。新商圏で新規ユーザーを獲得して、存在感を示す。
 03年6月からは既存店14店鋪を含む17店鋪に、それまで取り扱っていなかった乳製品や水産加工品などの「日配品」や「冷凍食品」、「青果(独自のノウハウが必要なため、外部業者によるテナント販売)」を導入し、市場の手ごたえを実感している。「これまでにもあればよかったのに」というユーザーの声が多く、固定客から新規ユーザーまで来店頻度が高まっている。
 向こう2年間で全店舗にまで、これら新アイテムを拡大するため、新規出店は年間3〜5店に抑える。
 まさに「内堀と外堀を同時に埋めて、“足場”を固める」展開で、九州から中・四国に強固なドミナント(地域優位性)を築いている。

IRのプロに聞く

野村證券
金融経済研究所 企業調査部
シニアアナリスト 榎本豊

「日配品・冷食・青果の導入で、既存店売上の回復を期す」

 同社は九州、四国、中国の12県で、ディスカウントストア「ダイレックス」89店(2004年5月末)を直営展開。生活必需品を主体に日常的低価格を掲げ、年間2けた出店で成長してきたが、03年2月期より2期続けて既存店売上高が前年割れとなった。主要因は、品ぞろえで重複し、店舗レイアウトに余裕を持たせたドラッグストアなどに客足を奪われたこと。
 同社はこれを受け03年6月より乳製品、豆腐などの「日配品」および「冷凍食品」の取り扱いを開始、また、鮮度管理などにノウハウが要求される「青果」もテナントで導入した。 今期第1四半期に表れた施策の効果は、日配品と冷食を合わせ1店当たり月商720万円の上乗せと、相乗効果として既存店売上高の改善幅が+5%ポイント程あったもよう。同社はこれら3品の取扱店数を04年2月期末の89店中17店から、05年2月期末には新規出店3店を前提に92店中52店まで増やし、売場面積も従来の150坪を200坪程度に順次増床へ。通期の既存店売上高の前提は+2%で(前期は▲2.7%)、第1四半期累計のそれは若干のプラスを維持した。通期会社目標の6.3%増収・6.6%経常増益は計画線で進捗しているもようだが、今後の既存店動向次第の側面も。

▲扉に戻る
●ご意見・ご感想・情報提供はこちら
  (尚、無記名・連絡先のないメールは削除されます)