2001年4月号107ページに掲載

“高品質”地場ハウスメーカー2001

エグゼクティブが選ぶ、九州の『家』

性能、機能ともに次代へ受け継ぐ“未来資産”

 ■大誠ハウス■みくに産業■谷川建設■プランナーズジャパン
 ■三興住宅企業■九州住宅保証

 機は熟した。住宅ローン減税の対象となる入居時期が2003年末までに延長された上、住宅金融公庫の住宅ローン基準金利も、2000年12月以来3カ月連続の引き下げで2.6%に。あこがれの我が家は、もはや目の前。さらに、九州の有力ハウスメーカー各社は、独自の努力で名実ともに“最上”の家を提案している。

市場の主役はもちろんユーザー「本物」だけしか生き残れない

戸建て住宅は、ユーザーの「資産」であると同時に地元にとっての「社会資本」でなければならない
 全九州の戸建て住宅市場が、大きく動き出した。
 大半のハウスメーカーが口をそろえるように「ユーザーの目が肥え、メーカーの選別志向が強まる中、性能、品質そして機能まで『本物』の物件だけが市場の脚光を浴びている」のだ。
 逆にいえばこれまで同市場は「メーカー主導の『悪しき歴史』が長過ぎた」(大誠ハウス、熊本市)ため、ユーザーにとって「一生一度、最後で最高の買い物である住宅があまりに『高価短命』だった」(松原木材店ナチュラルハウス事業部、福岡市)のが現実だ。
 もともと日本の住宅価格は欧米の三倍近く高い上、その寿命も「イギリスの七十五年、アメリカの五十年に対し、日本はわずか二十五年」。住宅ローンが完済するころ、肝心の我が家は土台がゆがみ外壁にはキズが目立つなど老朽化。建物価値は十五年で一割未満に低下するのが住宅業界の“常識”で「とうてい資産とは呼べず社会資本にも程遠かった」(みくに産業、北九州市)。
 この原因は何だったのか。

なぜ、生涯一度・最高の買い物が「高価短命」に終わっていたのか

 それは住宅産業が(1)「部品産業」であり「十万個のパーツで一戸を構成する」(辰巳住宅、北九州市)といわれるほど部品の種類、数量が多く(2)その流通経路も複雑多岐(3)工場だけでなく、現場での組み立て作業もあり(4)注文生産であるため(5)価格は個別のユーザーごとに決められてきた…点などに起因する。
「本物」の住宅には、住む人の気品と心づかいがあふれている。ここには、“上質”が実感できる空間がある
 複数業者が多くの「部品」を多段階に流通させた分、そのマージンは住宅価格に「オン」される。 また一般の工業製品のように品質が一定しない商品をユーザーとの個別取引で販売してきたため、値付けの根拠も不透明で価格も統一されてこなかった。
 これらに加えて、ふくろうの家工房(北九州市)では、住宅産業が「景気刺激の主要ファクターとして、国内で『保護』されてきた。外資系参入などの『外圧』もなく、事実上“無風”状態だった」と指摘する。
 そこで、先に挙げた「市場の脚光を浴びている」メーカーは、ここ数年でメーカー主導の「悪しき歴史」を一掃。自助努力で、ユーザー本位の新たな常識を構築している。

原価をオープン、クリアな販売システムと作業現場を「近代化」

 松原木材店ナチュラルハウス事業部(福岡市)では「住宅部品のオープンプライスとクリアな販売システム」を目指している。サッシや床材など建材の原価を公表、流通プロセスも簡素化にすることで「実質的なコストダウン」を断行。明快な価格基準を打ち出し「ユーザー本位で求めやすく住みやすい住宅づくり」を展開中だ。
 三興住宅企業(福岡市)が進める「現場改革」も興味深い。工務店などの技術者集団を横断的に集めた会社を設立。さなざまなハウスメーカーの現場に赴くことで「技術交流を目指す」一方、組織としての商習慣を確立。「作業現場の近代化」をリードする。
 熊本市の大誠ハウスは「購入ルールの革命」に踏み込む。契約から工事、棟上げを経て引き渡しまでの支払い条件をシンプルにし、ユーザーに「負担なく、安心して展示場『そのまま』の家が建てられるシステム」を提案するのだ。

法律と専門機関が「品質」管理を強力サポート売買は、活性化へ

 二〇〇〇年四月から施行された「住宅品質確保促進法」(品確法)も、こうした、九州の地場ハウスメーカーの自助努力に拍車をかけた。同法では、新築住宅に十年間の瑕疵(かし、キズや欠陥のこと)保証の義務づけや性能表示制度などをスタート。大手ハウスメーカーは自己保証、地場工務店は保険による保証などで対応を進めている。
 さらに同年八月、九州電力系の九州住宅保証(福岡市)が設立。国の指定住宅性能評価機関として「住まいづくりに安心と信頼がおけるような環境づくり」を目指す。品確法と同社の展開によって、もはや住宅の性能、品質確保は次代へのサバイバルに向けて「避けては通れない」ハードルとなった。事実、この間に業界では淘汰(とうた)と再編が進み、さらにメーカー各社は「時代のふるいにかけられた」といえる。
「思考はアナログ、手法はデジタル」。住む人の健康と幸福を願いながら、パソコン画面で住宅設計
 逆にいえば自助努力を続けるハウスメーカーを主軸に戸建て住宅への正当な評価が根付く土台が築かれ、売買環境は活性化している。
 特にユーザーからは「メンテナンスなどアフターサービスの充実度もメーカー選びの大切な基準」となっており、瑕疵保証だけでなく長期点検サービスを打ち出す例も際立つ。
 「実際に住んでもらってから、真のお付き合いが始まる」(健康住宅)というわけだ。
 長崎市の谷川建設も品質管理を徹底しており、同社の協力会社で組織する「谷建会」で「相互にトリプルチェックを行う」という。つまり一度契約が済んだユーザーには工事の立ち上がり、途中進行、完成後の三回にわたって会員会社同士が、お互いの物件の品質をチェックし合うという態勢が一貫している。

健康、環境志向は「標準仕様」先進の企画と提案力で勝負する

 健康や環境などに配慮した、「高気密、高断熱」の外断熱や二十四時間換気システムなどの機能、さらに自然素材などは、もはやハウスメーカー各社にとって「標準仕様」となっている。
 「断熱」は結露や省エネ対策から始まる。家の中の暖かい空気が、冷たい壁とぶつかると露ができる。そこで、建物全体を硬質ウレタンボードなどの断熱材で外部からすっぽり覆ったのが外断熱。年間を通じて、室内の温度変化が一定に保たれるので、結露はもちろんカビ、ダニなどが発生する余地はない。電気、ガスなど光熱費の大幅カットも実現できる。
 また計画的な換気システムとの連動で、家の中の空気はいつも新鮮。急げきな温度差(ヒートショック)で起こる脳卒中や心臓病の心配もない、というわけだ。
 木材のほかに竹、紙、わら、土、石などの自然素材の多用はもともと、日本家屋の伝統的なスタイル。これらのほかにプランナーズジャパン(福岡市)は大豆や麦などの天然素材からなる新建材を発表。その先進性が首都圏をはじめ、全九州で大きな話題をまいているようだ。「自然との一体感をもち、住むほどに落ち着きと味わいを増すため」だろう。
 さて、以下レポートするのは、こうした時代の要請に明確にこたえ、「家づくり」にかけた信念と哲学をもち、未来へ受け継ぐ“資産”としての戸建て住宅を展開するトップブランドのハウスメーカー。すべて「選ばれた方に、選んでいただきたい家」である。

●ご意見・ご感想・情報提供はこちら
  (尚、無記名・連絡先のないメールは削除されます)